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血管外来について
血管外来について
血管はからだのすべてに通じていて、はっきりした 症状が分からないため、
知らないうちに・・・なんてこともあるかもしれません。
当院では血管外科専門医として あらゆる血管病に対応し適切に診断して治療を行います。
また、弾性ストッキングコンダクター2名がストッキング装着のサポートをしています。
足の静脈には血液が重力に逆らって心臓に戻る方向に流れるために一方通行の「弁」がありますが、それが何ら かの原因で働かなくなることによって、立っている時に血液が心臓に戻れず足の表面の静脈に「逆流」して 溜まり(静脈うっ滞)、血管が「こぶ(瘤)」のように膨らんで、いわゆる「下肢静脈瘤」となります。
静脈拡張の状態によって伏在型、分枝型、クモの巣状、網目状に分類されます。
症状を自覚されないこともありますが、だるさやむくみ、こむら返りなどがみられ、
立っていると増強するのが 特徴です。
クモの巣状静脈瘤
網目状静脈瘤
側枝型静脈瘤
伏在型静脈瘤
色素沈着の様子
潰瘍の様子
下肢静脈瘤は体表に近いところを走行するため、
超音波検査(エコー検査)でからだへの負担や痛みを伴わず
繰り返し調べることができます。
通常の超音波検査と異なることは、検査台で横になると足への
逆流がなくなるため、立った状態で検査を行うことです。
当院では血管外科専門医が検査を行い、血液の流れる方向を
確認しながら「逆流」の原因を診断して治療を行います。
からだの診察と諸検査によって下肢静脈瘤の原因を診断し、状態に応じて適切な治療方法を提案させて
いただきます。
当院では、血管内焼灼術(レーザー手術)を行っています。
これまでの下肢静脈瘤の標準手術は逆流の原因となる血管を抜去していましたが、患者様への負担が大きく基本的には入院での治療となります。
一方で血管内焼灼術はカテーテル(レーザーファイバー)を静脈瘤に挿入し、内側から焼灼することにより血管としての機能を無くし、血液の流れなくなった静脈はその後数ヶ月かけて体内に吸収されるため、抜去手術と同等の効果が得られます。
また局所麻酔で日帰り手術が可能なため、現在では主流の治療法となっています。日帰り手術は手術後には歩いて帰宅でき、通常の生活を送ることができます。
LASER 1470 BONSAI
「下肢静脈瘤の治療は料金が高い」という印象を持たれている方もいらっしゃるかもしれませんが、
当院の治療は全て保険診療でご利用いただけます。
「忙しくてなかなか治療ができない」「どこに相談してよいか分からない」といった患者様に対して、
正しい情報を提供し、最も適した治療をご提案するよう努めてまいります。
動脈硬化とはいわゆる血管の老化現象でどんな人にも必ず起こります。
お庭のゴムホースを想像すると分かりやすいかも知れません。
買ったばかりのころは弾力もあり柔らかいですが、
長年使っていくうちに弾力がなくなり硬く、脆くなっていき、
やがてはヒビが入ったり、詰まったりします。
過酷な状況にあるゴムホースはなおさらです。
タバコや高血圧、糖尿病、コレステロールなどの生活習慣病により
負担がかかると動脈硬化が進みやすくなります。
動脈硬化は体のどこかの血管だけでおこるのではなく、全身の血管で変化が起こるため、 からだ中の様々な病気を引き起こしてしまいます。
動脈硬化によって主に足の動脈が狭くなり、やがては詰まってしまう病気です。
虚血症状により4段階に分類され、治療方針が変わってきます。
当院では、早期発見・予防のため高精度の検査装置を使った「動脈硬化検査」を行い、どのような段階に おいても的確に診断し、適切な治療法を提案させていただきます。手術が必要な場合には連携する専門病院での治療も可能です。
外科的バイパス術
カテーテル治療
外科手術もカテーテル治療も両方とも熟知している血管外科医として、
皆様に最適の治療法を提案するよう 努めて参ります。
からだの中で最も大きな血管が大動脈で、背骨の近くを胸部から腹部まで走行しています。
この大動脈壁が 動脈硬化などにより弱くなり、血圧に耐えられなくなり「こぶ(瘤)」のように膨らむ病気です。
からだの深いところにあるので、基本的には無症状ですが、ある程度大きくなると「破裂」し命にかかわるため、破裂する前に治療することが重要で、動脈瘤の部位により手術を行うべき大きさが決まっています。
当院では、どの部位の動脈瘤についても診断し、手術が必要な場合には連携する専門病院に紹介させていただきますが、術後の経過観察についても専門的に管理させていただきます。
人工血管置換手術
術前
術後
ステントグラフト手術
術前
術後
大動脈の壁が動脈硬化などにより弱くなり、血圧に耐えられなくなり血管壁の内側に裂け目ができ、大きく 「はがれる(解離する)」病気です。
発症時に背中が引き裂かれるような痛みを伴うといわれています。絶対安静が必要で解離の状態によっては緊急手術が必要なこともあり、直ちに連携する専門施設に紹介させていただきます。
専門病院で治療後は、当院でも専門的に管理させていただきます。
胸部ステントグラフト手術
術前
術後
心臓を栄養する冠動脈に動脈硬化が起こることで、血管が細くなり心臓(心筋)の血流障害が生じて、狭心症や心筋梗塞を引き起こします。
脳内の動脈で動脈硬化が進行すると、動脈がもろくなったり細くなったりするため、血管が破綻して脳出血 を起こしたり、血流が障害されて脳梗塞を発症したりします。
また、脳へ血流を届ける頸動脈にもコレステロールが沈着し細くなると脳梗塞の原因になります(頸動脈狭窄症)。
当院では超音波検査を用いてからだに負担なく頸動脈の状態を把握し専門的に管理させていただきます。
両手と両足の血圧を同時に測定することにより、下肢血圧や脈波の伝わり方を調べ、動脈硬化の程度や血管年齢などを判定することができます。
この検査を行うことにより動脈硬化(血管の老化など)の度合や早期血管障害を検出することができます。
適度な運動と適切な食事が動脈硬化予防には欠かせません。
また、LDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪が高い と動脈硬化が進みやすくなるため、
定期的な血液検査を行い、LDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪を下げる薬が
必要になることもあります。
当院では、血管の動脈硬化を評価する機器を導入しておりますので、
気になる症状がある方は早期発見のためにも是非一度ご相談ください。
ヒトには本来「きず(創傷)」を治す「ちから」があります。
この「ちから」が十分あれば、大きく深い傷でも時間をかければ治りますし、小さい浅い傷であれば知らないうちに治っていることもあります。
傷を治す「ちから」 が足りなかったり、治すのを邪魔する病気があると傷が治りにくく、さらには悪くなる場合もあります。 そのような「きず」を治すお手伝いをするのが創傷ケア外来です。
「きず」を治すには、①治す「ちから」を強くする、②治るのを邪魔するものを排除することが重要です。
創傷ケアはこれらを相対的に管理する必要があり、専門的な知識も必要になります。
むくみ(浮腫)はさまざまな状態によって出現します。
健康な人でも日常生活では立っているために重力により水分が下に溜まりむくみを生じます。これを起立性浮腫といい、病気ではないことがほとんどです。一方で、心臓や腎臓、肝臓などの臓器障害や、肥満や感染症、甲状腺疾患、低栄養といった全身性の病気が原因となる場合や、足の静脈やリンパ管の流れに問題がある場合もあります。当院では血管疾患に精通した医師が、 あなたが心配されているむくみの原因をしらべて適切な対処法をお教えします。